海苔のお茶漬け ~ご飯の料理
海苔のお茶漬け
食欲のない時やお酒を飲んだ後に食べたいご飯メニュー。さっぱりサラサラと食が進みます。
海苔の茶漬け
初冬に採れる新物の生海苔(もちろん干し海苔でも OK )を生醤油でごとごとととろ火で煮詰めます。醤油は多からず少なからず・・・(少量の水と酒を入れても良い、若干の甘味には味醂を加える)佃煮になったら、熱いご飯にのせ煎茶をかけて少量の山葵を入れて出来上がり。
自家製海苔の佃煮が面倒なときは・・・
すこし贅沢に、普段食べている海苔よりも上等な海苔を用意します。軽く焙って、熱いご飯の上に揉みかけ、その上に少々の生醤油をかけ煎茶をかけます。少量の山葵をいれて出来上がり。
茶漬け番外編・・・
煎茶の変わりに鰹節と昆布の出汁でお茶漬けにするのも一興。出汁の濃淡も塩加減も食べる人の好み次第で調節して召し上がれます。
お茶漬けにまつわる話
『さて、お茶漬けの話だが、それにしてもそれぞれ段階があって、ただ飯の上に塩と茶をかけて美味い場合もあるし、たい茶漬けが美味い場合もある。身体の状態によって、時々の好みが変わってくる。たい茶漬けが今日美味かったからと言って、明日も明後日もつづけたらどうであろうか。要は、正直に自分の体と相談して、なにを要求しているかを知るべきである。うなぎがいいか、牛肉がいいか、あるいは沢庵の茶漬けか、その時々の状態によって、好むところのもの食しておれば、誠に自然で美味を感じる。が、これを自然にやらないで、「高いものは美味そうだ」「安いものは食いたくない」と言って選択しているのを見聞きするが、こんな考え方は、茶漬けであっても一考を要する。茶漬けを食いたいと要求する肉体が、自分の好きな茶漬けを食えたらこんな幸せはあるまい。これがすなわち栄養本位と言えよう。この理論は茶漬けにかぎらず、どんな場合にも成立する。』
(お茶漬けの味:北大路魯山人 「清貧の食卓」山本容朗編・中央文庫)